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月別アーカイブ: 2024年10月

問いと答えの距離

日中もやや涼しくなり、外遊びやお散歩がしやすくなってきました。

早いもので10月も今日で終わり、今年も残り二か月となりました。

月末なので少し保育について論じようと思ったのですが、長くなってしまったので、先に子どもたちのかわいい写真を載せます。稚拙な文ではありますが、園長が何を考えているのか、ご興味のある方は最後まで読んでみてください(^^♪

 

問いと答えの距離

「問いには必ず答えがある」、「答えは一つ」といった誤った固定観念が、世の中には蔓延っています。正解は一つだけ。あとは全部不正解。という環境で育ってしまうと、「問題には答えがある」、「正解すると褒められる(評価される)」、「正解を出すことが最も重要である」といった誤った価値観を持った人間に育っていく事になります。「間違った答えをすることは恥ずかしい」という価値観さえ植え付けかねないでしょう。

その結果、自分なりの考え(新しいアイデア)を生み出すことができなかったり、失敗を恐れて行動を起こせなかったりといった実害が出てきてしまいます。

先日、あるクラスの月刊絵本にシールを貼る活動を、見学しにいきました。動物たちにお洋服(シール)を着させてあげる活動です。始まるやいなや、子どもたちは口々に「ねー、どこに貼ったらいいの?」、「これは誰のお洋服?」、「ここであってる?」と問いかけてきます。私は、「誰に着させてあげてもいいんだよ」と伝えましたが、一向に貼ろうとしません。しまいには、子どもたちは担任の先生に聞きに行く始末でした。

男の子がスカートを履いていても、女の子が野球キャップを被っていても、小さな子が大きな服、大きな子が小さなカバンを持っていても、私は別にいいと思います。

でも、こんな些細なことでさえも「正解」ありきの子どもたちは、「正解」があると信じて疑わず、それがわからないために不安で行動が出来ません。

このままでは、これからの人工知能(AI)社会を生きていけません。正解ありきの人間に育ててしまうことは、AIの言いなりになる“ヒト”を育てていることと同じです。そうではなく、これからの時代で重要なのは、「AIを活用し、正解のない問いに人間らしく正対することのできる“人”」に育っていくことだと思っています。

こうした課題を受け、私は子どもへの問いかけをする際に「問いと答えの距離」という概念を重視しています。

人は、問いから“答え(らしきもの)”に向かって歩みだし、そこにたどり着くまでの過程で成長するのです

決して、答えを知ったときや、何かができるようになったときに成長しているのではありません。だからこそ、問いと答えの間には、距離が必要になってくるのです。

大人はついつい、親切心で答えや近道を教えようとしてしまいます。子どもが困っていると、助けたくなります。

子どもは、できるようになったことを褒めてもらうと、うれしいですし、タイミング的にもわかりやすいです。

このある種両者Win-Winの関係が、成長の機会(過程)を奪うと同時に、「正解ありき」の誤った価値観を植え付けてしまうリスクを潜在的に有しているのです。

大人の知っている「正解」ベースで子どもと関わっていくことは、子どもの発達に関してあまり意味がありません。そもそも、その「正解」も“答えの一つ”に過ぎないというパターンも散見されます。“正解”を教え込んだり、”正解”へのたどり着き方を教えたりするよりも、その子が“答え”を導き出す過程をともに歩んだり、見守ったりするという立場に立つほうが、子どもの発達を促していくうえでは確実に有意義です。これからのAI時代を生きていく子どもたちにとっては、なおさらです。

子どもの数だけ答え(最適解)が出てきて、子どもの数だけ育ちの形があるのが自然なのです。

子どもの育つ力を信じましょう。

今月もありがとうございました!来月もよろしくお願いいたします!

11月の園だより、献立

11月の園だよりと献立を公開します。

画像をタップするとファイルが開きます。

 

 

運動会,どんぐり

先日10月13日は運動会でした!保護者の皆様には、前日準備や当日の運営、撤収作業などあらゆる面でご協力いただきました。保護者の皆様には、いつも子どもたちの笑顔のために積極的にお手伝いを引き受けていただいており、職員一同、大変ありがたく思っています。仮装や綱引きのご協力も、ありがとうございました!大変盛り上がりました!

初めての会場にも関わらず、スムーズに進行ができ、すてきな行事が実施できたのは、保護者の皆様のご協力、そしてなにより、子どもたちが頑張ってくれたおかげです。初めての場所で、大勢の観客の前にも関わらず、いつも以上の力を発揮する姿に驚き、頼もしさを感じました。心から誇りに思います。

子どもたちは運動会を通して、これまで以上に「身体を動かすことの楽しさ」を味わうことができたのではないかと思います。今週の様子を見ていても、汗をびっしょりかきながら園庭を走り回ったり、鉄棒や登り棒に挑戦したり、Let`s体操で使用した道具で遊んだり、積極的に身体を動かす姿が見られています。

「運動会のための運動(練習)」ではなく、「日頃の生活を豊かにするための運動会」という考え方を大切に、来年もよりよい運動会が実施できるよう計画していきます!

17日は、10月生まれのお友だちのお誕生日会でした!0.1歳クラスは園庭で、2歳児クラス以上は笠之原公園に行き、どんぐり拾い。「緑のどんぐりがあったよ!」、「みて、大きなどんぐり!」、「お洋服きてる!」、「みて、帽子かぶってる!」…とどんぐりにもいろいろな特徴があることを教えてくれながら、楽しくどんぐり拾いをしていました。入れ物にパンパンに詰めて帰っていましたはずですが、保育園に着くころには三分の二ぐらいになっていました…。道にいっぱい転がっているかもしれません。笑

来週もよろしくお願いいたします!

園長

無塗装の積み木って何色?

先日、ご機嫌ななめの年少組のお友だちと、事務所で過ごす機会がありました。しばらく事情を聞いて本人の葛藤も受け止め、落ち着きはしたのですが、まだお部屋には戻りたくないとのこと。

気持ちの切り替えがてら、しばらく一緒にドミノで遊ぶことにしました。園には、色付きのドミノと無塗装の木製のドミノがあります。一緒にいた他の先生が、その子に積み木の色を聞いていきました。もちろん、「黄色、青、赤」とすらすらと答えていきます。

しかし、無塗装のドミノの色を聞いた途端、まるで質問が聞こえていないかのように話題を切り替えようとします。再び色付きのほうを聞くと、再度すらすらと答えます。しかし、木製のドミノについて聞くと、また話題を切り替えようとします。そこで、「何色に似てると思う?」と質問を変えてみましたが、結果は同じです。何が起きているのでしょうか?このあたりに関連する教育論は、また月末に語りたいと思います(^^)/

みなさんは、無塗装の積み木って何色だと思いますか?木の色?でも木の色って全部同じですか?あれ、テーブルも木の色?大人でも回答に迷いますね~。

 

先週は久しぶりに空手の写真を撮りました。空手が始まって約半年。だんだんと突きが鋭くなり、迫力が出てきました。やや負荷の高いメニューもありますが、楽しんで取り組んでいるのがすごいです!「手押し車したーい!」なんて、パワフルすぎますね。笑

今週末はいよいよ運動会です。

子どもたちが楽しく運動する姿を見て、

子どもたちにも、大人が楽しそうに、一生懸命に運動する姿を見せましょう(^^♪

今週もよろしくお願いいたします!

園長