-
最近の投稿
アーカイブ
カテゴリー
投稿日カレンダー
日中もかなり寒くなり、いよいよ本格的な冬の訪れを予感させられるようになってきました。部屋の湿度管理、消毒、衣服の調整等で体調管理には努めていますが、体調を崩すお子さんもちらほら出てきました。
インフルエンザ等の感染症が流行する時期でもありますので、無事におゆうぎ会に全員が参加できるよう、ご家庭でも手洗いうがいにご協力いただけますと幸いです。
また、長くなりそうなので先に写真をご覧ください(^^♪
11月も終わりなので、「褒め方」について語ってみます。とはいっても、褒め方について全部語るととんでもない文量になってしまうので、最近あった出来事を一つの事例として、一要素を考えてみたいと思います。
先日、こんな場面がありました。
ある土曜日、私は学童の様子を見ていました。お昼の集まりの場で、支援員から私に対して、「自由時間中に、勉強をしたいと言っているお友だちがいるんですよ」と、声をかけられました。集まりの最中なので、子どもたちはみんな、私の反応に注目しています。
さて、なんと言いましょう。迷う時間は、2秒もありません。
この一瞬の間に、「おりこうだね」、「すごいね」、「えらいね」などと褒めてみる、「勉強が好きなんだね」と素直に解釈して返してみる、「自由時間なんだから遊んだらどうかな?」とあえて違う行動を提案してみたりなど・・・いろいろなパターンが頭をよぎりました。どのパターンも違うなと感じた私がとった反応は、「ほ~~ん。」でした。支援員ともよく話をしますから、こんな反応も予想通りだったようです。笑
今回は褒め方がテーマです。なぜ私が褒めなかったのかということを、記していきたいと思います。
私は「大人の価値観を植え付けないこと」を意識しています。そのため、特に思惑がない限り、先の例では何度やっても同じような反応になると思います。「自由時間に勉強をすることはえらい」というのは、大人の”誤った価値観”であると思っているからです。自由時間なのですから、集団の規律の範囲内であれば何をしていようと、「えらい」とか「えらくない」ということは本来ないはずです。
しかしながら、自由な時間に使える時間に、勉強などの社会的に評価される行動を取っていると、「えらい」と感じてしまいがちです。大人が何かに対して一度おりこうと言ってしまえば、子どもたちは、「〇〇する人はおりこうで、〇〇しない人は相対的におりこうではない。」という価値観を持ってしまいます。
だからこそ、先の例で”勉強をすることは良いことだ”という認識のもとに、私が「おりこうだね」と言ってしまった場合、他にも自由時間に勉強をする子が出たと思います。
こういった事象は、勉強する子が増えるという表出する部分だけ見ると良いことのように思えます。しかし、考えなければならないのは、「”おりこう”であるために」その行為を選択するということが、はたして適切であるのかということです。
称賛によって一時的に行動を引き出すことができたとしても、将来的に、「褒められないとやらない子」になってしまっては、本人が困るわけです。
また先ほど事例の子が「好きだから」、「必要だから」のように自分の意思で勉強をしようとしていた場合、「おりこうだね」と声をかけてしまうのは、実は危険です。なぜなら、「勉強」と「褒められる」ということが結び付いた結果、「好きだから」ではなく、「おりこうであるために」勉強をしているという状況に徐々に変化していってしまいかねないからです。
だから、今回の場面でも、褒めなかったのです。
自分が選んだ行為の結果として「おりこうさん」のように見えることと、「おりこうさん」であることを目的として行為を選択してしまうこととの間には、明確に違いがありますが、端から見ると全く区別がつきません。しかし、後者は将来的に問題が露呈することがあります。他者基準で行動を選択していますから、褒められなくなったり、周囲のレベルに着いていけなくなったり、価値観の異なる集団に飛び込んだりしたときなどに大いに苦しみ、時に崩れていくこともあります。
前者に関してもそもそも現代は、既にいわゆる”おりこうさん”を育てる時代ではありません。おりこうさんには、おりこうさんなりの課題があります。大人のいう事を何でも聞き、余計(勝手)なことをせず、指示の呑み込みも早い等々、社会的に望ましい行動ばかりとるようなおりこうさんに子どもがなって”しまったら”、いずれにせよ保育や子育ての仕方を見直す必要があるのかもしれません。
価値観の別れるところかとは思いますが、もう”大人が管理”する保育・子育ての時代ではありません。子どもの主体性と自由な意思を伸ばすような日々の関わりを、意識していきたいですね。
話しがあちらこちらに飛んでしまい、主張が読み取りにくいですね。推敲不足で申し訳ありませせん。
今週もありがとうございました!
土曜日は、いよいよ未満児さんのおゆうぎ会です。無事にみんながステージに上がることができるよう、祈っております。明日からもよろしくお願いいたします!
園長